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備えあれば憂いなし~介護編~


世界に類のない速さで高齢化している日本。
2055年には高齢化率が約40%になるという試算も出ているほど、日本の人口において65歳以上が占める割合はどんどん増えていく見通しとなっています。
何かと問題視されているこの高齢化社会ですが、とても身近な問題として、『介護』の問題があります。厚生労働省の「介護保険事業状況報告」(平成21年8月分)によると、在宅で介護または介護予防サービスを受けた人は約284万人、施設でサービスを受けた人は約83万人にも登っています。

また、平均寿命が男性79歳、女性が86歳となった今、介護する側の高齢化も進んでいます。例えば、『90歳の母親を70歳の娘が介護をする』といった光景は今では珍しくありません。
そして親族を介護する際に、やはり浮き彫りになるのはお金の問題。現行の介護保険制度では、利用者はサービス料の1割負担で公的介護サービスを受ける事ができます。しかし、1割という負担割合が今後も変わらないという保証はなく、上記の例の場合、年金生活の中から親の介護費用を捻出していくのはなかなか難しい問題です。また、兄弟の中の誰か一人が親の介護や介護費用を負担していた場合、それが原因で争族問題に発展するケースも増えてきています。

実際に、親の介護のために『仕事を辞める』という選択肢をとる『介護離職者』は年々増加。総務省の発表によると、平成19年で約14.5万人と平成11年の8.7万に比べ約1.7倍になっています。このような場合でも、資金的に施設介護が可能であったなら、離職までせずとも済んだケースが少なからずあるのではないでしょうか。

 

では、介護費用について経済的な準備をしている人はどのくらいいるのかを見ていきたいと思います。
生命保険文化センターの調査によると、「準備している人」は41.2%「準備していない人」は55.9%となっています。さらに、準備している人に具体的な準備手段を聞いてみると、「預貯金」が29.5%で最も高く、次いで「生命保険」の23.7%となっています(複数回答)。
預貯金で備える手段も効果的ですが、介護状態が長期化してしまった場合、せっかく貯めた預貯金が底をつくのは時間の問題です。また、ある程度まとまったお金を準備するには時間もかかります。
こうした問題をクリアしてくれるのが、民間の各保険会社で加入できる『介護保険』です。

 

民間で備える介護護保険には、一般的に次の3つのタイプがあります。

1.終身保険などの主契約に「介護の特約」を付加する方法
2.主契約として「介護保険」に加入する方法
3.終身保険などの保険料の払込満了時点で介護保障に移行する方法


現在ご加入の生命保険と照らし合わせ、またその介護保険でどのような保障を受けられるのかをしっかりと確認したうえで、自分にあった介護保険で介護費用を準備する事をお勧めします。

 

この際、介護保険を選ぶポイントとなるのが『保障の対象となる要介護状態』の基準です。
これは各保険会社によって違います。保険会社自身で給付の介護状態を定めているところもあれば、公的な要介護認定基準をそのまま採用しているところもあります。
どちらがいいかは一概には言えませんが、公的な認定基準と同じであれば、どのような場合に保険金をうけとれるのかが分かりやすいですね。

また、介護保険を選ぶ際には、保険金の受け取り期間もポイントです。
受け取り期間には2パターンあります。

・10年や20年などの定期型
・一生涯受取れる終身型


これも、ご加入される方の考え方次第ですが、介護状態が長期化した場合に備えて、終身型をお勧めします。

 

では最後に、介護状態にならずにお亡くなりになった場合はどうでしょうか?
これにも保険商品によってさまざまですが、死亡給付金が給付される商品があります。この死亡給付金の受け取りの際には、{500万円×法定相続人}の額の非課税枠が適用になりますので、相続対策としても活用できるという事になります。
さらに、この介護保険、払い込み方法によっては解約した時の「解約返戻金」 が増えて返ってきたり、ほとんど減らずに返ってきたりするものもありますので、そのような点も加味して選ばれるといいでしょう。

 

備えあれば憂いなし。安心して老後を迎えるため、介護状態になった場合にあわてないために、介護費用の準備について、ご家族で話し合われてみてはいかがでしょうか。


 

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筆者プロフィール

笠井良一(笠井良一税理士事務所所長)

年齢:55歳/出身地:山梨県/趣味:音楽鑑賞

笠井良一税理士事務所

住所:福岡市中央区天神2-8-49 福岡富士ビル7階

TEL:092-771-4421

笠井良一

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