コラム Column
今回のテーマは建物メンテナンスです。賃貸住宅の建物メンテナンスについて、考えていきましょう!
建物は時間の経過とともに劣化するものです。建物を長期に良質に維持していくためには、建物メンテナンスをしっかり行い、未然に建物の劣化を防ぐことが大事になります。
建物メンテナンスとは、どんなことをするの?
建物メンテナンスの種類は、大きく3つに分けることができます。まず、日常点検・清掃業務です。建物の清掃を中心とした清掃管理業務や、水槽や空調等の清掃を中心とした衛生管理業務があります。
続いて、保守管理業務です。エレベーターや消防設備について、各種法令で定められた定期点検や検査報告を行います。
最後に大規模修繕です。どうしても経年劣化は避けられません。外壁等の建物に関する修繕、給排水やガス等設備に関する修繕などが想定されます。
日常点検・清掃業務は必要?
時々オーナー様から「日々の清掃は必要ですか?」と尋ねられることがあります。これには自信を持って「はい、必要です!」とお答えします。
日常の点検や清掃業務などのメンテナンスを怠ると、小さなゴミやキズが建物や設備に影響し、のちのち大きな不具合の原因となる可能性があります。
また入居者の満足度も低下し、退去につながってしまうことも。普段から点検や共用部の清掃が行き届いた物件は、入居者の満足度も高く、入居希望者の第一印象もよくなり申し込み率もアップします。空室時のリーシング(不動産の賃貸を支援する業務)にも大変効果的です。
オーナーの責務・保守管理
共同住宅に住む入居者が安心して暮らし、建物を末永く安全にかつ快適に維持するため、法律によって法定点検、法定報告が義務付けられています。法定点検は、資格を持つ専門業者が点検を行い、所轄官庁への報告を行います。例えば、消防法に基づく消火設備の点検、水道法に基づく貯水槽や受水槽の点検、エレベーターの点検などが、それにあたります。
これらは、実施しなかった場合の罰則規定が定められたオーナーの責務です。しっかり把握して、滞りなく行う必要があります。メンテナンスの専門業者への依頼を忘れず行いましょう。
長期的な目線で行う大規模修繕
建物の経年劣化に応じて行うのが、大規模な修繕工事です。10数年に一度のスパンで、外壁の塗装や修繕、屋上や屋根の防水工事、給排水設備やガス設備の修繕等を行います。
これにより長い期間建物を使うことができ、入居者が安全に生活することができます。しかし、一方で大きな金額がかかることもありますので、計画的に大規模修繕費用を積み立てておくことも大切です。
まとめ
いま所有している建物について、メンテナンスはきちんと実施していますか? もし実施していない場合は、すぐに管理業務を行う不動産会社や、メンテナンス会社に相談を! 万が一事故が発生した場合、オーナーが責任を問われることがあります。
建物メンテンナンスは、日頃からこまめに行なっておくことで、未然にトラブルを防ぐことにもつながります。入居者との関係を良好に保ち、建物を良い状態で保つために、いまいちど見直してみてはいかがでしょうか?